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2016.2.20:火星地表に見る水の痕跡

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オリジナル英文URL:Jarosite in the Noctis Labyrinthus Region of Mars

This image, acquired on Nov. 24, 2015 by the High Resolution Imaging Science Experiment (HiRISE) camera aboard NASA’s Mars Reconnaissance Orbiter, shows the western side of an elongated pit depression in the eastern Noctis Labyrinthus region of Mars. Along the pit’s upper wall is a light-toned layered deposit.

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Univ. of Arizona
Caption: Cathy Weitz
Last Updated: Feb. 20, 2016
Editor: Sarah Loff


火星の「夜の迷宮」地帯の「鉄ミョウバン石」

この画像は2015年11月24日にNASAの火星探査衛星オービター搭載の高解像度カメラ(HiRISE)により撮影されたものです。火星の「夜の迷宮」地帯の東側に位置する引き延ばされたような窪地の東側を捉えています。窪地の上側の斜面には明るい色合いの堆積物が層を重ねています。

(訳者注)

題名にあります” Noctis Labyrinthus”というのは、NASAが付けいている火星の地名で、マリネリス峡谷とタルシス高地の間の地域を指します。ちなみに “Noctis”はラテン語の”of night”なので、無理に和訳すると「夜の迷宮」となります。

また”Jarosite”というのは、鉱物名で「鉄ミョウバン石」のことです。この鉱物は水が短期間存在したことの証明にもなる重要な鉱物でもあります。

Nature 431, 7010:2004年10月14日

火星探査車オポチュニティが今年初め、メリディアニ平原の着陸地点でジャロサイト(鉄ミョウバン石)と石膏の破片らしきものを発見し、火星には過去に水が存在したという証拠がまたひとつ加わった。なぜならこれらの鉱物はともに、湿潤な環境で形成されるのが普通だからだ。 地球上ではジャロサイトは、酸性鉱山排水環境下で硫化鉱物が酸化する際に形成され、例えばアイダホ州やカリフォルニア州で見られる。またこの鉱物は、火山性噴気孔のそばで硫黄の豊富な酸性液体が火山岩を変質させる過程でも形成される。したがってジャロサイトの形成には、湿潤、酸化性そして酸性の環境が必要であると考えられている。けれども地球上では、地質学的な長さでいえば、ジャロサイトは乾燥条件でしか存在できない。そのような環境以外では不安定になって急速に分解するからである。

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