New Horizons Successfully Explores Ultima Thule
NASA Spacecraft Reaches Most Distant Target in History
NASAオリジナル記事:http://pluto.jhuapl.edu/News-Center/News-Article.php?page=20190101
冥王星を通過し、そのまま飛行を続けていたNASAの探査機ニューホライズンズ。
2019年1月1日にカイパーベルトで、人類史上初となる太陽系外縁部の天体に最接近し観測しました。

その天体は「Ultima Thule」と呼ばれ、以前は「2014 Mu69」という名称で呼ばれていたものです。
ちなみに「Ultima Thule」とは最果ての天体を言い得て妙な命名ですが、この単語自体は様々な商品やブランドに使われてきてるものです。
ウルティマ・ツーレとは、ギリシャ・ローマ時代の古い言葉で、「最北の地・北(世界)の果て」「(人知れぬ)遠い国」などの意味があります。
日本ではその商品名などから「ウルティマ・トゥール」、「ウルティマ・ツーレ」と記載されています。
しかしNASAの科学者たちのプレゼンや記者会見などを聞くと、人により多少違いはあるにしても「アルティマ・ツゥーリィー」という発音が最も多いように思えます。(あえてカタカナにするとですが)
日本国内では「ウルティマ・ツーレ」で良いかもしれませんが、おそらくNASAでは「ウルティマ・ツーレ」だと「何だそれ?」と言われそう…
ちなみに「Ultima Thule」は当初単独の天体と思われていましたが、観測がされるにつれて2つの天体かもしれないと考えられるようになりました。
しかし、実際は1つの天体かも知れず、その謎はこれからニューホライズンズのデータ解析により明らかにされます。

現在はNASAの関係者たちに「落花生」、「雪だるま」、「ゼリービーンズ」、「瓢箪」などと例えられています。


上記の画像はあくまでイメージであり実際の形状を示していません。
これらの画像Creditsは、「NASA/JHUAPL/SwRI; sketch courtesy of James Tuttle Keane」です。
プレゼンの全容は以下のpdfをご参照ください。
ちなみにpdfのファイル名に「2018」とありますが「2019」の誤りです。念のため。
楽しみはこれから
いずれにしても、現在は無事「Ultima Thule」近傍を通過したことだけが事実です。
「Ultima Thule」の実際の姿かたちも未だ不明のままです。
これから観測データを地球で受信して、分析して、ようやく「Ultima Thule」の観測撮影画像が合成されるまでには数週間はかかるものと想像されます。
今回の観測データ全てを受信し終えるのには20か月かかるそうです。
いずれにしても何か新しい情報が判明したら、このサイトで報告していきます。