2016.08.18:歴史から姿をくらましていた超新星

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オリジナル英文URL:Supernova Ejected from the Pages of History

A new look at the debris from an exploded star in our galaxy has astronomers re-examining when the supernova actually happened.

Image credit: X-ray: NASA/CXC/NCSU/K. Borkowski et al; Optical: DSS
Last Updated: Aug. 18, 2016
Editor: Lee Mohon


歴史から姿をくらましていた超新星

私たちの銀河での星の爆発の残骸は、超新星が実際に起こった時に、天文学者が再分析することを待ち望んでいるように見えます。

訳者注

この画像は、G11.2-0.3と呼ばれる超新星の残骸を、NASAのチャンドラX線天文台でとらえたものです。

もう少し詳細に説明しますと、赤い色が低いエネルギーのX線を示し、緑色が中間のエネルギーのX線を示し、青色がチャンドラX線天文台で観測した高いエネルギーのX線を示しています。ほかの星々は、光学観測で撮影されたものをデジタル処理して、その上にX線観測されたデータに着色して合成したものです。

ところで、表題の「歴史から姿をくらましていた超新星」、もっと直訳すると「歴史から除外されていた超新星」ですが、これは中国で西暦386年に観測されていたものだということからきています。

昔の施政者は、天変地異を畏れ、あるいは政変に利用もしたため、天文観測が盛んでした。

393年にも超新星とみられる記録や374年にハレーすい星とみられる記録もあるそうです。

そうした過去の記録が、現代の最新観測技術で裏付け、あるいは訂正されているのですね。

P.S.

G11.2-0.3について詳しく知りたい方は、論文をオンラインでみられるそうです。

G11.2-0.3: The Young Remnant of a Stripped-Envelope Supernova

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